ナルコユリ

【ユリ科・多年生植物】
【収穫時期】春~秋
【分布】本州〜九州、山林や草原など。

筋の目立つ葉脈の楕円形の葉を茎に互生させ、葉の表面は緑色だが裏面はやや白身がかっている。茎は分岐せず一本で頭を垂れ、稜は無く丸い。地下茎は横に這う。
花柄は茎と葉のつけねのすぐ上の部分から出る。花は基部から下に曲がり、花期の春~夏に小さな鐘状の花を1〜8個つける。

新芽と根茎、花を茹でて水にさらしお浸しやてんぷらなどにして食べることが出来る。ほんのりと甘みを含む美味しい野草である。

新芽を収穫する際は土を掘り返す必要は無く、地上部を根元からナイフで切って採取するが、自生する新芽を自分で摘んで食べることはオススメしない。食べるのであれば市販されているものが良い。理由は以下を読んでいただきたい。

新芽はアマドコロホウチャクソウ(有毒)に酷似しており区別するのが難しく、確実な見分けの方法を記述しているものが無い。そのため確信をもたずに食べ、1/3の確率でホウチャクソウを引き当ててしまってはとんでもないことになってしまうのである。

成長したもであればホウチャクソウ(有毒)の場合は途中で茎が分岐しているのに対し、アマドコロやナルコユリは茎が一本立ちすることから判別がつく。

ナルコユリとアマドコロを見分けたい場合は実際に茎を触って確かめることが出来る。触ってみて完全につるつるであればナルコユリ。ほんの少しだが引っかかりがあるのがアマドコロである。尚、アマドコロは可食である。
他にナルコユリには花の基部に短柄があるが、アマドコロには無いなどの違いがある。