【ナミヘビ科・ナメラ属】
【活動時間】昼行性
【分布】日本全土(南西諸島以外)
日本で最も身近なヘビがこのアオダイショウ。日本の固有種とされ、全長2mを超えるほど成長する日本本土では最大のヘビである。
平地から山地まで幅広く生息し、草むらや森林、岩場、下水道まであらゆる範囲を活動エリアとしている為、どこで出会っても不思議ではない。
地表での活動も多いが樹上性の傾向が強く、腹盤の両端に側稜(そくりょう)をもち、これを引っかけることで壁や樹上をよじ登ることが出来るようになっている。
体色は主に暗黄褐色~深緑色が一般的ではあるが、個体差が大きく、地域によっても傾向が異なるため一様に断ずるのは難しい。頭部は角張った感じで、吻端は幅広い。
幼蛇の体色は灰色~黒褐色で縦縞に褐色の斑紋が入っているため、マムシと間違われることも多く、マムシへの擬態であると考えられている。
(参考画像下:アオダイショウの幼蛇)
毒の有無
アオダイショウは無毒で人間への直接的な害はない。
ネズミ等の小型哺乳類を好んで食べる傾向があり、人家や倉庫などに住みついてネズミ捕食してくれるため、益獣として扱われることもあるが、家の軒下などにツバメが巣を作っていたら柱や壁を登ってヒナを捕食したり、飼い鳥やその卵を食べることから敬遠される側面も持ち合わせている。
咬まれたときの対処法
無毒という内容で記載したアオダイショウ。
おとなしい性質で、本来こちらから何もしなければ咬まれてしまうといった事にはならないとは思うが、それでも万が一咬まれてしまった際は、消毒が必要である。
無毒ではあるものの、雑菌はあるので、傷の消毒処置は必ずすること。
また、どんな場合でも最善をつくすとすれば、咬まれたのがアオダイショウだと思っていても病院へ行き診てもらうべきである。細菌による感染症の可能性もある。が、大前提として、アオダイショウであると「勘違い」しているだけかもしれないからだ。
ヘビは固体ごとに特徴が異なる事が多いため、一見アオダイショウに見えても実際は違ったというケースがまま起こり得る。突然変異体もヘビではよくある話しである。
早めに病院へ行かないと血清が用意できない場合もあるので、もし咬まれたのが遅効性の毒をもつ毒蛇であったなら、咬まれた後しばらくして体に異常を感じてから病院へ行ったのではもう手遅れ。といったこともあるかもしれない。
咬まれた部位によって症状の進行度は変わってくるため、すぐに体に異常がなくても、できるだけ早く医療施設で手当を受けることを心がけよう。
他に、ヘビに咬まれてしまった場合の詳しい対処法はこちら。